96年に始めてジャズ・ブルース人形の写真を発表しましたが、それは

想像以上にリアルな作品になりました。始めはそれで、満足していた

のですが、ブラインド・レモンやロバート・ジョンソンのように、写真が数

点しか残っていない人物を別にすると、ミュージシャンの写真は、数々

の名作が残されています。

それならばと、ツクリモノでなければ撮れない写真を撮る事を考え、好き

な作家の人形を造り、その作品世界の中で撮影する事にしました。

ですから書斎にたたずむ作家や、銀座のバー
の作家では、意味があり

ません。

ランポはピストルかまえて気球にぶらさがり


シブサワはオウム貝に乗って空を飛ぶ。

タルホはランドセルのように星を背負い

タニザキは巨大な女の足に挟まれながらも威厳をたたえ

テラヤマは青森から線路伝いにシャドーボクシング。

鏡花は金沢、寺山は三沢と、人形担いで撮影しました。

外側の世界ではなく、自分のイメージだけにレンズを向ける、

念写ができればと考えています。

※人形は30〜50センチで実物大ではありません