明日できること今日はせず 

最新ページへ


7・某日6 セルゲイ・ディアギレフ

頭部完成。頭ができればデキタモ同然。大有名人なれど今時こんな物作っている人間など地球上にいないだろうという、ちょっとした孤独感はいつもながら快感である。


7・某日5 機関車縛りの手法  画報風俗奇譚昭和三十五年四月臨時増刊号

伊藤晴雨追悼特集 伊藤晴雨の奇人ぶりを語る(古今亭今輔他三人による座談)など面白い記事がある。野村佳秀の「責め絵の道一すじに生きた鬼才」のなかの機関車縛りの手法という記事が面白い。ある朝いつになく興奮した晴雨が「田端の駅長とは話しがつきました。」というところから始まる。前日、晴雨は、責めの新しい手法を考えついたのだが、それは、機関車の大車輪に、女を大の字にしばり、機関車を動かし、レールにはカンシャク玉をを置き、そばで花火の火花をパチパチ散らすというトンでもないものである。その撮影の相談を受けた野村が先生のイメージだと無理だと答えると「田端の駅長はOKだし、貨物列車のあき線を使ってやればと駅長もいっていたし・・・。」その後こんな場面をイメージしているという晴雨の熱い話しが続く。結局この撮影は実現しなかったのだが、最後まで執着していたようである。 許可した田端の駅長が凄い。


7・某日4 続阿佐ヶ谷

昨日に続いて、阿佐ヶ谷にて今度は寺山修司を撮影。商店街、路地などをY氏、T氏とうろつく。歩行者に、ファインダーの中に入ってほしいが、人が思ったより少なく、怪しい三人組みのせいか、人がよけていくようだ。寺山と荷風は、街中で撮影すれば、何処でも画になる。撮影中、劇作家k氏が酩酊状態で通らない事をちょっと願った。シラフだったら、人形と並んで撮らせてもらうが。


7・某日3 阿佐ヶ谷駅前

久しぶりのジャズの人形の撮影。バド・パウエルに架空の人形二体。阿佐ヶ谷のCD用現場に向うが道路が込んでいて遅くなる。ジャズの人形を外で、しかも複数というのは初の試み。助っ人総勢四人。モノクロの撮影だが、今回から使用フイルムを変える。使用レンズアンジェニュー。こんな撮影はいつも疲れるのだが、とんでもないカッコをして撮っているらしい。自分では夢中で判らず。


7・某日2 美蕾樹

渋谷の画廊美蕾樹へ、薔薇族の原画展を開催中。壮観。伊藤文学氏在廊。ここで一番始めに観たのは、ピエール・モリニエのプライヴェート8ミリフイルム上映会。画廊を始めて三年ぐらいだったそうだ。個展が来年6月15日からに決まる。ジャン・コクトーを中心とした個展のつもりだったが、四月にパリ・オペラ座のダンサーのバレエを観て、(マニュエル・ルグリ他)楽屋に突入し、コクトーの人形とバラの精を撮影してから気が変わる。しかし周りに、ニジンスキーファンが結構いるのに驚く。ニジンスキーは誰も見たことがなく、動いているフイルムも存在しないのに不思議。多摩美のN先生とのんべい横町でjeune symbolisme結成の話など。


7・某日1 オイルプリント用ネガ作成

最近はオイルプリントのネガを製版用フイルムで作るので、8×10インチフイルムの出番はなく、35ミリの撮影が多い。中央区湊町にある出力センターに向う。三時間ほど待つ事になり、墨田川添いを散歩。湊町の渡し舟船着場跡から、百メートルぐらいのところが母方の家なので良く知った場所。佃の渡しは祖父にねだって、なんど往復した事だろう。プラモデルでもあればほしいところだ。隅田川は昔ドブ臭かったが、今は石鹸水の中に、魚を入れて掻き回したような匂い。東京湾のスズキはこの匂いがする。今年は久しぶりにハゼ釣りでもしよう。ネガはハイライトの調子が今一つ。やりなおし。