明日できること今日はせず  

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10某日22 思い出して寒気

本を読みながら寝てしまったせいで布団もかけずに寒さで目が覚める。いやな夢を見ていた。コタツの上にあるロクロ台の上に立つ、製作中の黒人像を前に呆然としている二十代前半の私。イメージ通りにならず、おかしな事は判っているのだが、どうしていいか解らないという状態である。独学者の辛さ。未だに思い出しては寒気がする。 最近はというと、他人の作っているものに対する関心がほとんど無くなり、自分がどんな物を作るかだけに関心がある。イメージしたものより良いものができたりして、自分で作ったような気がせず感心する事もある。これは私の眼低手低ぶりをバラしているようなもので、恥ずかしい話ではあるのだが。 真っ暗な洞窟の中で、頭上の光明を発見する醍醐味を味わおうとするならば、さらに深い洞窟に潜っていかなければならない。あの快感のためには、多少の寒気もしかたがない。後先考えずに何かに熱中しはじめると、反対したり止めたりしてくれていた連中も、無駄と思ったか心配してくれなくなっちゃったし。


10某日21 女流義太夫の世界 Vol.2 八重洲ブックセンター

歌舞伎ソムリエの名解説で楽しむ、古典と女流義太夫の世界 「すし屋の段」太夫:竹本土佐子 三味線:鶴沢寛也 今回は、おくだ憲太郎氏の解説が解りやすく、歌舞伎の声色なども駆使して面白い。先月は端のほうの席だったが、寛也さんのキリッとした姿を正面からと、真ん中の席に。下級武士が遅刻するので、娘義太夫が禁じられた時代があったそうだが、きっと拙者と目が合った、などと喜んだりしたのだろう。馬鹿な下級武士どもだが、私もそんな気になった。今回は寛也さんの、三味線の男女の弾き方の違いなど解説があり、興味深く聴く。 帰りに遅れてきたFさんと食事をし、お茶を飲んで八重洲の地下通路入り口で別れの挨拶をしていると、外人に声を掛けられる。なんとサンフランシスコに住む妹の旦那である。出張で日本に来るとは訊いていたが、こんなところで会うとは。3,4年ぶりであろうか。そうとう驚いたが、だからどうだというと、別にどうということもないなと、小雨の中、歩いて帰った。


10某日20 完成

田村写真にてプリントをお願いする。曇天を晴天にというわけにはいかないが、冷え々とした不雰囲気に温かみが出たと思う。帰宅後合成作業だが、昨日一日やっていたので2度目は楽であった。真っ白に飛んでしまった空にはCGで空を作り、なんとか完成する。乱歩の人形を囲む子供達というのは、一度やってみたかったことである。作品集でも考えないではなかったが、子供を集めるのが大変なので断念した。今回、学芸員の方には各方面に承諾をとっていただいたり大変だったようだが、世田谷区の良い子の協力で面白い物にはなったと思う。いずれ晴天のもと、”もっと良い子”で再チャレンジしてみたいものである。今回はあくまで世田谷の風景ということで。


10某日19 合成作業

昨日とうってかわって快晴の一日。撮影が今日だったらと悔やまれるが、こればかりはしかたがない。 今時の子供はバンザイを知らないのだろうか?まともにしてくれている子がいない。特にレイザーラモンのマネをして、上に上げた手を必ずへの字に曲げている子がいて、おかげで使えるカットが少ない。しかたがないので、この「ギャラはいくら」とヌかした小僧が何もしていないカットを選ぶ。 構図的にイメージ通り、縛り上げられた二十面相に、乱歩先生を囲んで喜ぶチンピラ別働隊。いや少年探偵団となったのだが、困ったのが、歓声を上げる子供達に曇天が似合わないのである。合成の場合は、フィルムをスキャニングしてデータ化したものを加工するが、メールで田村さんと相談の結果、一度プリントしたものを改めて合成することにする。


10某日18 世田谷少年探偵団

朝の8時半に家を出る。縄で縛られた二十面相を作っていて、さっき寝たばかりという感じだが、少年探偵団役の子供達のスケジュールに合わせたわけである。到着すると、調べ物にいらした戸川安宣さんがみえていて、一緒に児童館に向かう。撮影場所を決め、さて準備というところで雨が降り出すが、雨宿りをしながら、室内撮影を検討しているうちピタリと止んだ。今日は乱歩と二十面相と子供達を別々に撮り、あとから合成することにしている。準備が終わった頃、文学館の近所で掻き集めたタレントの皆さん集合。ナルホド・・・・・。オーデションしたわけではないので、リアリズムでいくことにする。二十面相を捕まえ、バンザイをする少年探偵団という設定だが、Vサインこそしないが、レイザーラモンの「フゥー!」を連発。しまいには近所の家から「お姉ちゃんの勉強の邪魔だから静かにして」とあきらかに親に言わされてるガキの声が。どいつもこいつもである。 どうにか終了。タレントの中から「ギャラはいくらくれるんだろ」などという面白い意見が。 このような諸君に捕まってしまったということで、二十面相の哀れさが非常に際立つことになるであろう。


10某日17 ピグメントプリント

某美術館でやっている、日本人写真家の写真展を観覧中の田村さんから電話。ピグメントプリントという表示がある作品があり、これはどんな技法かを係りの女性に尋ねると、見せられた資料は、私のサイト内のオイルプリントのページをプリントアウトした物だったそうである。ピグメントとは単に絵の具のことである。最近はインクジェットのプリントも、それではイメージが悪いのか、顔料インクを使った場合、ピグメントプリントといったりするようだが、その写真家の作品と、私の制作するオイルプリントとは縁もゆかりもない。有名写真家も迷惑であろうが、私にしたって迷惑である。幸い田村さんがその場で抗議してくれたおかげで美術館側から謝罪のメールが着たが、9月からやっている展覧会なので、随分と間違った情報をバラ蒔いてしまったであろう。 私のページは、オイルプリントという廃れた技法を知ってもらうために作ったページである。無断で使用した美術館側の責任は当然あるが、関係者に説明もせず、ピグメントプリントなどという、もっともらしい表示で済ましている写真家にも責任がある。


10某日16 プリント

田村写真にプリントを取りに行く。いままで展示というとモノクロばかりであったが、今回はオールカラー。作品集以来、カラーに味をしめた。モノクロの方が人形臭さが消えてリアル感はあるが、作り物めいた、妙な感じはカラーならではである。人間の実写だと間違われるたびの、あの悲しい感じとはオサラバ。私は過去に在った、何事も再現などしたくはないのである。 完成作品は、撮影中にイメージしていた物より数段良い。私のような控えめな人間が、こう言えるくらいでないと、作品発表などという図々しい事はできるものではない。まして今回は文学館に収蔵となるわけだから、しばらく自惚れが続くくらいの物でないとならない。ズラッと並べてさらに良いのだが、これは初めから計算していたことにしよう。 もっともあの時、あんなにはしゃいでしまってと、半年くらいで後悔するくらいでないと、これもまたいけない。まあ、雑記など、半年後に改ざんすれば済むことである。書きかえの利かない過去などないと寺山も言っている。と前にも書いた気がする。
4カット追加


10某日15 バレエ

夕方、隣りの煮込み屋にいく。うちで同じ焼酎を似たようなコップに注いで、同じようにポッカレモンをたらしても同じ味にならない。目をツブっても駄目。先日のトークショーの坪内祐三氏もキンミヤ焼酎の愛飲者のようである。あとから待ち合わせた1階下に住む、映画、ビデオ制作の矢口さんが来る。矢口さんと映画の話をしていて、『乱歩地獄』のプロデューサー宮崎大さんも合流。さらに近所で仕事中のTV関係の方も。話も弾むが、歩いて数分の古石場文化センターに向かう。今日より鈴木晶先生のバレエの講座が始まる。 コクトー関連のイベントで、間近でマニュエル・ルグリらのパリオペラ座のダンサーを観て衝撃を受け、『ニジンスキー神の道化』鈴木晶著(新書館)を読んで、いきなり個展をやってしまった。デジタル加工したネガを使ったオイルプリント初の試みとなったが、今思えば暴挙に近い。何か文献を読んでいても、用語すら知らないので、登場する人物が、どんな動作をしているかすら判らなかった。後先考えない私の欠点である。もっとも考えていたら、私など何もやれない。講座は素晴らしい映像を見せていただきながら進行。知りたいことを知るというのは、空腹時に御馳走を食べるようなもの。


10某日14 一日

朝からいくらか身体が火照り気味である。風邪は回避したつもりだったが、昨日も雨に濡れたせいであろう。木場ヨーカドー内の、陳健一の麻婆豆腐を食べに行く。風邪の予兆があるたび、これを食べる。おかげで最近風邪知らずである。 夕方古書会館、アンダーグラウンド・ブックカフェ最終日。『中井英夫 戦中日記』刊行記念トークショー。齋藤愼爾さんと川崎賢子さんのトーク。斉藤さん、戦中日記より他の話。休憩をはさみ『澁澤龍彦との日々』トークショー。澁澤龍子さんと東雅夫さん。東さんが龍子さんの話を上手く引き出してくれて面白かった。質疑応答で、澁澤龍彦の散髪はどうしていたか訊きたかったが、本で触れているかもしれないし、わざわざここで訊かずとも。大変盛況な会場であった。古書会館8Fで打ち上げ。澁澤はもう一度、改めて作ることを龍子さんに伝える。


10某日13 エジプト化計画

三重県の名張市は乱歩の生誕地である。そこでは通称『名張エジプト化計画』が進んでいるらしい。『写したくなるまち名張』というのが正式名称のようだが、実際は旧い町並みに、大きなエジプトの絵のパネルをかかげ、名張を覆い隠して写させまいとする試みのようである。 これは本来『エジプト 名張化計画』とすべきものであろう。エジプトに名張のパネルを設置し、世界中から訪れる観光客が「エジプト撮ろうと思ったら名張撮っちゃった。」というわけで、世界に名張が広まっていく。しかも景観をそこなうのはエジプトだけで済むという寸法である。 この計画はさらに進行中らしい。心ある市民は正義と真実の使徒が、この計画を阻止してくれるのを待っていることであろう。


10某日12 地下室の古書展VOL.6

1時半頃、古書会館に着く。中井英夫像が、中井の日記や写真、澁澤からの葉書などと一緒にガラスケースに収まっている。営団地下鉄職員のようだったジャケットの色を改め、周囲を取り巻く真ちゅう製のバラを、5色に塗り分けたのも好評のようであった。澁澤の人形もと言われるが、黒人の人形から転向した第一作で、何故かあまりに小さく作ったせいで最近作とは並べにくい。いずれ作り直すことにする。 世田谷文学館の学芸員の方がポスターを持ってきてくれたので、告知用写真を渡す。作品集では場面展開のため合成など施したが、今回の展覧用には合成は1点のみの予定で、あとはすべて現場での一発撮りである。現場の空気の中での撮影は、やはり格別のものがある。 7時より坪内祐三トークショー。会場の冷房が効きすぎ異様に寒い。耐えられなくなり途中で退出。耐寒仕様の私のはずなのだが。あとで思うと風邪のひきはじめだったのかもしれない。帰りにI さんと飲みに行く。乾杯も焼酎のお湯割り。話も弾み、おかげで風邪もひかずに済む。


10某日11 一日

新作を古書会館に搬入。乱歩、澁澤、中井の三人を、不気味な雰囲気で撮っているのに、本多正一氏と奥さんをを笑わせる。今回出品するのは中井英夫像と、澁澤、中井のオイルプリント、プラチナプリント、それと新作の5点。会場で販売する『乱歩 夜の夢こそまこと』にサインをし、飾り付けを本多氏にお願いして、田村写真へ。 多摩川の荷風、逆光気味でたそがれた雰囲気。豪徳寺の荷風は妙に悲しい表情である。二少年図の前の村山槐多と乱歩もイメージ通り。最後に目青不動の塔晶夫こと中井英夫。これには我ながらシビレた。


10某日10 プリント

昼前に田村写真。世田谷文学館用プリント。はじめに寺山修司。撮影場所により、寺山の考えている事が違って見えるところが面白い。乱歩を挑発する二十面相。給水塔の背景は日本という感じがしない。荷風は田んぼを背景にシミジミしている。小川には、のどかに泳ぐ鴨。今日は展示作品の半分で終了。帰宅後、アンダーグラウンド・ブックカフェ出品用作品を完成させる。乱歩、澁澤、中井英夫の共演。今回のイベントでないと、あまり意味が無いので制作は1点のみの予定。


10某日9 ビーダマのような輝き

最近、世間を騒がせている、小学生の時から株を買っていたという、村上某という人物がTVに出ていた。例えば自動車会社に勤める人間は、かならずしも自動車が好きな訳ではないということを知った時には、ある程度の年齢になっていたような幼稚な私には、彼が目を輝かせている理由が解らない。嬉しそうに目を輝かしているように見えるので、つい画面に見入ってしまったが、たんに目が大きいからそう見えるのかななどと、あいかわらず幼稚な私であった。「ま、どうでもいいんですけどね」byみつまJAPAN


10某日8 一日

田村写真にて、世田谷文学館展示用、ベタ焼きのチェック。絞り込むのが大変であった。駒沢給水塔の乱歩のうしろに妙な飛行物体。ついに撮影かと思われたが、どうやらカラスのようでガッカリ。 これで後日予定している、乱歩と地元の子供達の撮影を残すのみである。昨今は、子供達の撮影といっても許可を得るのが大変だということである。だいたい、忙しい子供達のスケジュールに合わせなければならない。乱歩と子供達は合成する予定だが、合成を施すのは、その1点のみで、あとは名月赤城山撮法の一発撮りである。プリントが楽しみ


10某日7 太宰

三島由紀夫、太宰宅にて「僕は太宰さんの文学はきらひなんです」太宰「きらいなら来なけりゃいいじゃねえか」そりゃそうなのだが、また太宰のドラマを観てしまった。撮影でお世話になった、江戸東京たてもの園がロケに使われていた。昨年観たドラマよりマシであったが、主役なのに、ナレーションが風邪声はいただけない。しかしあまり太宰を嫌っていると、嫌いすぎて作りたくなってしまう危険があるし、あまり嫌い々言ってると、実は好きなんじゃないかという気にもなってくるが、今のところ自覚は無い。 澁澤と中井英夫を撮影する。集中力が盛り上がるまで、TVを観たり本を読んだりしていたら、その気になったのは夜中の3時過ぎであった。作品集の最後のカットは二十面相だったが、簡単に楽しみを終わらせてはと、自分をジラして盛り上げていたら寝てしまったが、今回はなんとか。


10某日6 世田谷文学館10周年

世田谷文学館から、チラシとB3のポスターが届く。写真のプリントが上がった時は、誰もまだ見ていないことをいいことに、ブリティッシュ・ロックのジャケットのようだと、いささか調子に乗ってしまったが、改めてみると、人の配置がライブハウスを背景にしたジャケット風なだけで、ブリティッシュでもロックでもない。しかし、その気分のまま、ライブの告知のようなデザインはどうでしょうかと提案した結果、文学館のポスターにあるまじきものになってしまった。しかし、そこが大変良い。 日本のグループサウンズくらいに言っておけば良かったかもしれない。中井英夫の7,3分けは、ブルー・コメッツに見えなくもないし、岸辺一徳が、かつてサリーだったことを思えば、荷風だってメンバーに入れてもかまわないであろう。それでは乱歩はどうなんだということにもなるが、別に依頼されて更新している雑記でもなく、ただ勝手なことを書いているので、今日はこれでお終い、


10某日5 第十五回鮎川哲也賞贈呈式 ホテル・エドモント 悠久の間

早く目が覚めたので、インターネットで『絞首刑』68'大島渚を観る。子供の頃TVで観た『少年死刑囚』と混同していたようで、観るのは初めて。私の育った地域が出てくることもあり面白く、戸浦六宏、小松方正が懐かしい。マンションの一階下に住むYさんから、11月に公開される『乱歩地獄』上映館に『乱歩 夜の夢こそまこと』を置いてくれることになったと電話。Yさんがプロデューサーの宮崎さんと親しいという偶然。 田村写真に世田谷文学館用のベタ焼きをお願いし、会場に向かう。会場では早々に、浜田雄介さんにお会いしたので、出版記念ライブにお出でいただいたお礼をいう。マジックでは箱にまで入っていただいた。さらに平井憲太郎さん。文学館に寄託されている『二少年図』の前で、村山槐多と乱歩を撮影させていただいたことなど御報告する。紀田順一郎先生には拙著について御葉書いただいたことにお礼を。是非、今度は乱歩の少年物をと言われる。子供の頃は、そうとう怖かったとおっしゃっていた。新保博久さんに夢野久作の首を見せると、竹本健治さんを紹介いただく。 帰宅後、『ラスト・アクション・ヒーロー』をチョロッと観る。アンソニー・クインの吹き替えは小松方正に限る。胸板の厚さまで表現する。


10某日4 文豪Tシャツ

1時過ぎに世田谷文学館。文学館で販売している文豪Tシャツ”植草甚一”をいただく。「是非着てください」『もちろんですとも・・。』天気の具合が心配であったが、雨さえ降らなければかまわない。永井荷風の撮影。昔の庄屋や土蔵などを、自然な雰囲気で移築してある所。周辺には小川が流れていたり、稲刈りした田んぼなどもあり、丁度、荷風が昔の市川あたりを歩いている感じである。多摩川にも行ってみたが、撮影には今ひとつであった。別なポイントとも思うが、下北沢の商店街周辺で、寺山をもう一度撮りたい。暗くなってきたので急ぐ。私の撮影は、カメラのすぐ近くに人形を捧げ持っているので、歩く人が自分も写っていると思わず、自然に写ってくれて都合が良い。しかしこの辺りの若者には何故か避けられてしまう。もしかして、今時のカメラ付き携帯などには広角レンズが付いていて、意外と広い範囲が写ることを知っているのだろうか? 街灯が灯る頃、昔の雰囲気を生かした店を背景に荷風を撮影する。これはもう、いい加減にしてくれというくらいに決まった。しかし、ソフトフォーカスに煙るファインダーの中では、赤線内の某所のように見えなくもない。これは私のせいでなく、被写体のせいである。無事終了。帰り際Tシャツ着てくださいと念を押される。『もちろんですとも・・。』


10某日3 一日

子供達に出演してもらうなら、子供にもウケたいものである。それには二十面相を、どれだけヒドイ目に合わすかがポイントであろう。表情は変えられないので、笑ったままというのが難しいところである。東西線の車中で考える。伝書鳩のピッポちゃんを二十面相の頭に乗せようか?また面倒臭いことを・・。などと能天気なことを真剣に考える私であった。 学芸大学に出かけ、旧知のイラストレーター阿部真由美さんの個展にお邪魔する。独特の佇まいをみせる水彩による花のイラスト。昔、ランナウエイズというガールズバンドの曲に、チェリーボムというのがあったが、さくらんぼ型の唐ガラシのことだと知る。ナルホド。私は水彩画は小学生の頃の思い出しかないが、絵の具がはみだすので、どうも苦手であった。プロは失敗しないの。だそうである。 近所に、TVでよく見るラーメン屋の支店が出来たので寄る。店内には、色々能書きをたれているが、不味くはないが、大騒ぎするような味ではない。逆に、今のインスタントラーメンが良く出来ていることが判った。


10某日2 乱歩先生バンザーイ

世田谷文学館展示用の江戸川乱歩については、駒沢給水塔のカットがどれもこれも絵になっていて、選択に困るくらいである。困って面倒なので選ぶのは後回しにしている。点数的にはこれで充分なのだが、始めの打ち合わせの頃、世田谷を背景にするなら、世田谷の子供たちを少年探偵団に見立て、参加させてみたらと提案していた。最近はそんな場合、いろいろ許可を得たりと面倒らしい。学芸員の方には、色々動いていただいているので、点数はもう充分なのでとは今さらいえない。そこで初志貫徹というわけで、画面構成を考えてみた。子供が相手だと、現場でアドリブというのは危険である。まず考えたのが、画面は縦位置。二十面相がとっちめられ縛り上げられており、子供達が明智ならぬ、乱歩先生囲んでバンザーイというおなじみの大団円。子供は特に昔風の子供である必要はなく、今の子供達を使いたい。どうやって撮影するかまで浮かんでいないが、近頃は、私の頭に浮かんだ程度のものなら、大体形になる。


10某日1 死ぬまでに一度

先日飲んでいて、近頃元気のあるのは女性ばかりだという話になった。各方面で同じ話を聞く。学生なども、好奇心その他、旺盛なのは圧倒的に女性の方らしい。私に子供の頃から感じていた居心地の悪さをもたらしたものは、女性を抑圧していたものと、根が一緒だと思っているので、大いに結構なことと歓迎している。 最近、陸上競技において、日本人が表彰台に上がるなど、ちょっと前には信じられない事が起きている。こうなったら死ぬまでに一度見てみたいのは、女性が男性の記録を破るところである。先日の野口みずきのマラソンの新記録は、ヘルシンキの人間機関車ザトペックより速いし、東京オリンピックの円谷幸吉の記録まであと3分と迫っている。もちろん男だってがんばっているので、そうはいかないのであろうが。円谷には感動させられたが、自殺して思いっきりガッカリさせてくれた。川端康成が美しいといった遺書だって、私に言わせれば不気味で気持ち悪いだけである。