奔馬より『神風連史話』



『金峯山へ登つた同志は、擧兵のときの人數比べて、すでに三分の一以下である。三分の二はあるひは戰死し、あるひは戰傷の身を隠したところを、官兵に追はれて、壮烈な自刃を遂げた。長老の一人愛敬正元は、三國峠まで逃れたが、三名の巡査に追跡され、たちまち路傍に端座して、腹搔き切つて死んだ。享年五十四歳。
 松本三郎、二十四歳、春日末彦、二十三歳、皆家にかへって自刀し、荒尾楯直、二十三歳は、帰宅して母に先立つ不孝を詫び、自刃の志を打ち明けて、却つて母に激賞された。荒尾は泣いて喜び、亡父の墓に詣でて、墓前でいさぎよく切腹した。』


神風連(しんぷうれん)の乱(敬神党ともいう) 明治9年廃刀令に反発した熊本士族による乱。鉄砲に対し、刀、薙刀などの武器のみで応戦。一夜にして鎮圧される。

背景は奈良県某所。『天照大神」『御進捗』の旗は史実による。他に『一動』『一静』など。刀以外に焼玉といわれる火付けの武器を使ったところから背後には火の手。割腹のさい、ハラワタがはみ出したが、少々リアルすぎ、暗くした。