私が制作してきた作家の人形のうち、世田谷区にちなんだ人物ということで四人の作家を選び、世田谷の風景の中で撮影しました。左手に人形、右手にカメラを持って撮影したもので、少年探偵団の諸君が登場する作品以外は、合成などは使わず、現場に人形を持って行き撮影した作品です。 生まれも育ちも下町の私には、なじみのない世田谷でしたが、訪れた場所は、どこも様々な顔を見せてくれました。おかげで活躍した時代も作風も異なる、各作家の個性に応じた作品が出来上がったと思います。また当館に寄託されている村山槐多の作品『二少年図』の前で、その絵を所有した乱歩と槐多を並べて撮影できたことは、不思議な縁を感じる出来事でした。この展覧をきっかけに、各作家の著作にさらに親しんでいただければ幸いです。